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シリーズ短編
2022
壊れたパソコン
「あき!先に帰るね」 「うん。お疲れ様」 「うん。あきも無理しないでね」 「解っているよ。インターフェース部分のエラーが無くなったら帰るよ。週末は、頼むね」 「わかっ...
壊れたパソコン
あっこれは、いつもの夢だ。 会社で仕事をしていると、変人が話しかける。 「美穂さん」 ほら、そこで変人は私の作成した所の修正箇所を告げて来る。 変人が居なくなって...
壊れたパソコン
結局、変人のデスクで寝てしまった。 始発の1時間前に起きられたのは僥倖だ。作成した部分をコミットして、ポータルに結果と注意事項を書いておく、休むと言っても、咎められないのは解っている。...
壊れたパソコン
部屋に帰って、変人の荷物を入れた段ボールを開ける。 変人と会話している雰囲気を思い出す。私の部屋に来た事はもちろんない。私の住所をしっていた可能性すらない。 でも、テーブルの向...
小さく大きな出会い
おめでとう。 僕が、君に伝えるのは「おめでとう」の言葉だ。 君が僕の所に来て、まだ5年だけど、君が来てからの僕の日常は、一気に色めき立ったよ。 あの頃の僕は生きていくの...
降りつもる想い
初めて、君を意識したのは、いつだろう? 覚えているのは、学校の|行事《キャンプ》で、星空を眺めたときだろうか? 星空から降り注がれる光が、君の髪に降り積もり、僕の気持ちを揺さぶ...
今日も下僕に命令する
吾輩は猫である。名前は、”ライ”という。目の前で、我のトイレを掃除している下僕が付けた名前だ。 「ライ!トイレの掃除が終わったぞ!撫でさせろ!」 うるさい男だ。 我のトイ...
何も変わらない日常
「おい!出てこい!」 俺をイラつかせる声が聞こえる。無視を決め込んで、寝床に潜り込む。 「おい!」 俺は、”おい”ではない。俺の名前でないことはわかっている。 騒が...
お前が呼んだのか?
吾輩は猫である。名乗っている名は、”クロ”という。目の前に居る男が、吾輩の毛並みを見て付けた名前だ。安直だが、偽名として考えれば丁度よい。吾輩の|真命《マナ》は知られてはダメだ。真命が知ら...
2023
静けさの中で
私は、独り・・・。寂れた港町にある。寂れた灯台に来ている。 私の日課だ。月に一度は、花束を持ってくる。そして、祈りと共に海に返す。 あとどの位、祈りを捧げられるのだろうか? ...
キミへの返事
「キミが好きだ。付き合って欲しいとは言わない。僕が、キミを好きな事を知って欲しかった」 僕は、なけなしの勇気を振り絞って、キミに告白をした。 「え?」 困惑しているキミ...
銃弾の行方
お前たちが居なくなって、丁度20年が経った。 長いようで、短い20年だ。世の中は変わったよ。お前と娘と三人で住むはずだった家の跡地は公園になった。やっと、財産の処分が出来た。もう、俺も...
桜の祝福
僕たちは、双子の兄妹だ。 僕たちは、祝福された双子だ。 僕が、君の事を知ったのは、僕が成人した時だ。 成人の報告を教会に告げに行った時に、司祭様から教えられた。 僕...
祝福された卵
完成した。 開発を初めて、10年の時間が必要だった。 あの頃では、考える事が出来なかった世界が広がっている。 誰しもが、恩恵を受け、祝福を受け、情報を受け取り豊かな生活...
君はいつも公園で
今日も、残業で遅くなった。 最寄り駅は地下三階に改札がある。部屋を借りる時には、気にしなかったのだが、今は少しだけ後悔している。確かに、エレベータやエスカレータの設置はされている。しか...
僕の選んだ道
何度この道を歩いたのだろう。 最初に歩いたときは、君に会うためにこの道を選んだ。 君は、道の途中で僕を待っていてくれた。 僕と一緒に、君の家まで歩いたね。 楽しかっ...
最高のシチュエーション
私は、今年で50歳になるタクシードライバーだ。元警察官ではありません。 近距離専門と言えば、少しは格好がつくのだが、なぜか乗せるお客様が近距離の場合が多いのです 今日も、待機場...
騎士二人
私は、王家に仕えている。 仕えていると言っても、下っ端の下っ端の下っ端だ。しかし、私はこの仕事に誇りを持って挑んでいる。陛下から任命された職務だ。 「先輩」 最後まで残っ...
騎士二人
王国は、自らの子を食べる獣と同じだ。 自ら決めた”法”を守らないだけではなく、貴族連中が横柄に振舞っている。 帝国も同じ穴の狢だったために、長年に渡って小競り合いを予定調和の様...
騎士二人
「貴殿が居てくれたから、私は安心できる」 「陛下。ありがたきお言葉。しかし、私は門番としての職責を果たしているだけです」 「わかっている。私が、帝国を倒せたのも、貴殿を得たからだ...
勝手な人
本当に勝手な人。 勝手に、私を好きになって、勝手に私の心を独占して・・・。 結婚の話も、貴方が言い出した。 そのつもりだったけど・・・。嬉しかったけど、雰囲気くらい作って欲...
2024
スノードロップ
彼女が僕のところに帰ってきた。 でも、彼女は哀しそうな、もうしわけなさそうな、それでいて怒った表情をするだけで、僕には彼女が何を言っているのかわからない。 彼女が居なくなっ...
雨上がりの乾いた傘
雨上がりの彼女は目立つ。そして目を引く。 ずぶ濡れなのに、持っている赤い傘は濡れていない。拭いた様子はない。傘としての役割を放棄しているようにも思える。 彼女は自分が濡れている...
2025
約束の場所
父さんとの約束がやっと果たせる。 心残りは・・・。ない。 穢された約束の場所を20年かけて磨き続けた。 毎日。俺は、家族が大切にしていた場所を磨き続けた。 町からな...
2026
別れに意味があるの?
一時のお別れ、そんな慰めの言葉はいらない。 警察が僕に投げかけた言葉だ。一時の別れ?意味がわからない。どうやら、目の前のチャラチャラした若い警察官は、僕が死んだら天国で両親と妹に会える...
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