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シリーズ短編
見えない手
僕の田舎は、東名高速が通って居ることと、銘産となる海産物があるくらいしか取り柄がない。田舎町だ。 その中でも、港に近い地区には、昔からの風習が残されている。中学校卒業を間近に控えた、十分冬...
笑えない話
あぁ今日も終電を逃してしまった。 しょうがない。いつものように、プロジェクトの進行状況を確認して、問題がありそうなところをレビューしておこうかな。 僕が務める会社は、ソフトウェアの...
消えない絆
僕には、彼女が居る。他の人には見えないが、僕には彼女を感じる事が出来るし、彼女を見ることができる。 彼女とのであいは、かなり前にさかのぼらなければならない。僕と彼女は、世間で言う”幼なじみ...
消された証
俺は、消防士をしている。 よくある話だが、この職業をしていると、”バカ”に遭遇する事が多い。 今日も、高校生の”ガキ”が、公園で花火をしていると連絡が入った。”警察に言えよ”とも思...
感じた重さ
確かに、僕は、彼女の・・・君の重さを感じていた。ほんの数秒前に、君は僕の腕の中に居た。 彼女は僕の前に現れた。僕は、一目見て君を愛する道を選んだ。そして、彼女もそれを受け入れてくれた。...
嘘と裏切り
彼は、僕にこんな感じで話を切り出した。 「彼女は僕を好きでいてくれるし、僕も彼女を愛している」 彼には家庭がある。 その事実を、彼女には告げているという。裏切りが成立してから...
近くて遠い50cm
僕が彼女を意識し始めたのは、何時だっただろうか? 彼女が、僕に向かって 「ちょっと家まで遠いけど送ってくれる?」 送った時に話した事がきっかけだったのだろうか? 彼女は、...
雨の日
僕は、雨が嫌いだ。 この表現は、間違っていないが、合っているわけではない。 正確に言うのなら、雨が降っているときに、差して一人で歩くのが嫌いだ。傘を差さないで移動することは、別に嫌...
我が家の守り神
我は鯉である。名前は、アオ。青い鯉だ。安直な名前だが、主が付けてくれた名前だ。主が我を呼んでくれる。すごく気に入っている。我が、まだ沼で泳いでいた時に、主に|招か《捕まえら》れて、主の家に...
家族小説
「ねぇ美里。隆さんに、パソコンを教えて貰えないかな?」 入院をしている母さんが、急にパソコンを覚えたいと言い出した。 旦那に相談して、中古のパソコンを購入して、母さんに渡した。旦...
さよならの理由
もう、貴方の事は忘れたほうがいいの? もう、連絡帳にも入れていない、貴方の連絡先。 消すまでに、1ヶ月掛かったのよ? 消してからも、指が、心が、体中が覚えてしまった、貴方の...
目が覚めるとそこには
あぁこれは、いつもの夢だ。誰にでも、1つくらいあるだろう。 同じような夢。疲れた時に見る夢。誰かを殺したいと思っている時に見る夢。 窓も、ドアも、部屋の調度品がなにもない部屋。上も...
セリフをつけよう(2018.09)
彼女は、今日も来ている。彼女が持つには、少し古いカメラを持っている。 そのカメラで、決まった時間に、決まった方向を一枚だけ撮影して帰る。彼女の日課になっているようだ。 彼女...
そして空を見上げた
私は、今会社の屋上に登っている。 あの人が最後に見た空は、私が今見ている空とは違うのだろう。こんなに、滲んで居なかっただろう。 私は、あの人が最後に見た空を見たかった。 光化学...
一冊の本
私は、この図書館が好きだ。 でも、街の事情とやらでこの図書館は今月末で閉じることが決っている。 今日は、その月末だ。ほとんどの本が持ち出されている。近隣の図書館や学校に送られて...
待つ
私の会社は・・・私が就職した会社は、IT企業だ。とある大企業の子会社になる。 社長は関連会社と言っているがどう見ても子会社だ。資本関係がないので、子会社で無いのはわかっているが、役員な...
白
今日も目が覚めた、白い天井を見つめる。 目が覚めなければいいと本気で思った。私が死んでも誰も困らないし、悲しみもしないだろう。 両親は殺された・・・。弟も殺された・・・。祖...
ぬくもり
背中に感じていたぬくもりがなくなってから、5年が経過していると教えられた。 冬になると実感として感じてしまう。 ついこの間までは、背中に当たる彼の背中から確かなぬくもりを感じる...
絆
僕の左手首には、古い傷がある。 手首に横一文字に切られた傷だ。リストカットをしたかのように見える。 高校受験のときに、担任から傷の事で注意を受けた。 「平田。その傷は隠してお...
発覚
俺は、心霊現象と言われる類の物が好きになれない。 怖いからではない。見えてしまうからだ。 いつ頃からだろうか? 俺は、心霊現象を認知する事ができる。幽霊と言われる物がはっき...
バレンタイン
俺が通う高校までは電車で30分くらいかかる。 朝早い電車で駅員が居ない日もある。 市にある工業高校に通っている。そこで、部活をやっている。 最寄り駅までは、家から自転車...
精神融解
最近、同じ夢ばかりを見る。 1人の女の子がいじめられて自殺する夢だ。 いじめる方は毎回違う。でも、最後は決まって、知らない海に飛び込んでの自殺だ。 最初の事は、はっきり...
神社と僕たち
二人の少女は、学校の帰り道にある神社に来ていた。 (おねがいです。大好きなだいちゃんと両思いになれますように!) (大好きなたっくんが私の事を好きになってくれますように、お願いしま...
雨と傘と彼と私
彼はもう帰ってしまったのだろうか? タイムカードはすでに押されている。男性従業員の更衣室からも彼の声はしない。 バイトリーダーの彼が帰るのは最後だと思っていた。 店舗は...
止まってしまった時計
PM10時50分 病院の椅子に座る女性の手には、3時で止まってしまっている血塗られた時計が握られている。 3時で止まってしまった時計。あれから、何時間が経っているのか、女性にはわ...
残された赤
君が俺の所から旅立って、もう23年が経っているよ。 でも、やっと、やっと、やっと、俺は君の所に行ける。 でも、俺はもう40を超えて、50に近くなってしまっているよ。君に嫌われな...
何度でもあの子を愛する
塾の帰り道、公衆電話で親友が電話をかける。 そして、少しだけ話をして僕に受話器を渡す。 僕は、誰だろうと思って受話器に耳を当てる。 最初は何も聞こえない。 永遠に思...
手紙と約束
「おばあちゃん!なんかTV局の人が来ているけど?」 「なにごとだい?」 「わからない!でも、なんか・・・。アメリカの人と一緒に来て『”ようすけ”からの手紙を届けに来た』と言ってい...
雪上の愛情
私は、雪が嫌い。私から、母さんを奪った雪が嫌い。同じくらいに、父さんが嫌い。 本当は解っている。母さんを殺したのは、私だ・・・。雪ではない。 私が、初めて無断外泊をした日。...
突然の知らせ
今年で、10年が経った。 いつまでも引きずっていてはダメだと周りからは言われる。俺も、それは解っている。今年で、26だ。結婚した友達も出始めている。 俺は、まだキミを探してしま...
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